コロナウィルスの影響はここにも

40日余りに亘った旭川での介護の日々から戻って、これを復帰のお仕事にと決めていた“煌めきのアラビアンランチ”。2月27日、28日の2日間開催予定でしたが、先日来のコロナウィルスの影響がここに来て深刻さを増してきた事を鑑み本番前日にキャンセルする事に決めました。

今回は鬼頭郁子さんとの初めてのコラボ企画。帰国して再会した旧友は素晴らしいテーブルコーディネートの大家になっていらして、センスの良いテーブルでアラビア風を表現して下さるという事ですから本当に楽しみでコツコツと準備して来ました。料理は前日までに全て準備が終わり今回はクゥエートから丁度来日した友人にお願いして本場の食材も沢山揃えていざ!というタイミングでのキャンセル。でも苦渋の決断に落胆してションボリしていたら鬼頭さんが二人でランチ&撮影会しよう、と声をかけて下さって俄かにテンションも上がりこの素敵なテーブルが完成しました。モロッコやドバイを旅行して集めて来られたという美しい小物の数々にエキゾチックでシックなアビランドの食器を合わせて金、銀、ブルーの差し色に緑と白のお花が沢山夢のようにアレンジされてまさに煌めきのアラブが表現された食卓。お料理は湾岸諸国の定番に私のテイストを加えた軽くて美味しいメニュー。大好きな緑とピンク、2色のファラフェルやパプリカを加えたピンクのパパガヌーシュ、ビタミンカラーのタブーリサラダ、お野菜たっぷりのスパイシーなスープ風サルーナなどなど。ああ、皆さんに召し上がっていただきたかったな… と思いつつもこのコロナが収束したら必ず実現しようという思いが湧いてきました。こんな機会を提案して下さった鬼頭さんに感謝で一杯の1日となりました。

12月、一年の終わり、クリスマス料理の覚え書き

引き続き12月の料理教室の覚え書きです。12月はヴィーガン 料理のケータリングのお仕事から始まり今年も忙しい師走は変わらず。今年はスカンジナビアのクリスマス料理をテーマに、忙しくても思い立ったらすぐに作れそうなクリスマス料理を模索する中出来上がったメニューはお正月に使える品も多くどれも一押しの一皿ばかりとなりました。

毎年のクリスマスの定番となりつつあるリーススタイルの冷たい前菜の一皿はグラブラックス。スゥエーデン などで食される生食用の鮭を砂糖と塩、たっぷりのディルでマリネしたもの。薄く切って胡瓜と共にリース状に盛り付けしたらゆずの皮の摺り下ろしと果汁をたっぷりと回しかけて爽やかに。もう一つの前菜は大好評だったアボカドとカニのクリスマスツリー。アボカドとタラバガニのほぐし身を混ぜて玉ねぎみじん切りレモン汁等で調味し小さな円錐形にまとめてクリスマスツリーに見立て金箔やピンクペッパーで飾り付けしたもの。可愛いクリスマスツリーは皆さんの歓声の的となりました。メインの一つ目はスモーガストルテ。やはりスゥエーデン のクリスマス料理の一つですがハムや卵、色とりどりの野菜サラダなどを挟んで重ねたサンドイッチにクリームチーズと生クリームを合わせたクリームで全体カバーしディルや生ハムで作った薔薇、ベリー類などで可愛くデコレーションしたケーキのように華やかなサンドイッチ。大トリにはローストビーフ。フライパンで手軽に焼けますが仕上がりは絶品の私の十八番です。付け合わせにやはりスゥエーデン のクリスマス料理として名高い“ヤンさんの誘惑”というアンチョビ風味のジャガイモのグラタンを。デザートにはオリジナルのアップルチーズケーキ。甘酸っぱいリンゴとクリームチーズにビーツで色付けした美しいケーキ。あっという間にできるところが魅力です。

一年の締めくくりに華やかなメニューをお届けして皆様とクリスマスをお祝いし本当に楽しい日々でした。一年の感謝を込めて。