8月の料理教室覚え書き マグレブ料理

8月はサマーキャンプでの料理クラスで始まりその後はひたすら暑さとの戦いでした。本当に経験したことのない暑さに諸々生産力が削がれましたがそれでもそれでも今月も楽しんでいただける料理教室にするために頑張って中々素敵な北アフリカ料理のメニューが出来上がりました。

今月は北アフリカのMaghrebと呼ばれるモロッコ、アルジェリア、チュニジア辺りのお料理をご紹介。以前から大好きだったチュニジアのブリック、という揚げ物はツナとジャガイモを炒めてクミンやハーブを加えて香り高く仕上げたフィリングに生卵を割り込みブリックペイストリーという薄い薄い春巻きの皮のようなもので包んでカラッと揚げたもの。ナイフを入れるとトロッと半熟卵が流れ出てなんとも言えぬ美味しさです。唐辛子にレモンやオリーブ油、ニンニク、様々なスパイスを加えてペースト状にしたHarissaという薬味を添えて大好評の一品になりました。我が家自慢のフムスも添えてそれだけでも栄養たっぷり。サラダはトマトとキュウリにレモンとクミンを効かせたモロッコ風のもの。こちらも爽やかで夏にピッタリでした。メインはスイスで出会ったアルジェリア人の友人の美味しいレシピをご紹介。クスクスに添えるシチューはチキンとタップリの野菜のシンプルなものですが生姜とシナモンを効かせるというお友達のアドバイスで試行錯誤して美味しく仕上げました。大振りに切った野菜に優しくスパイスが染み込んで夏バテで弱った胃腸にも優しく元気の出る一皿です。そしてデザートはバクラヴァ。アラブ地域、トルコ、ギリシャ始め地中海地域ではおなじみのバクラヴァ、日本人にはちょっとベタベタで頭が痛くなるほど甘くて、と不評なことが多いのですが今回のものはカダイフ、という鳥の巣のようなペイストリーを使ってアーモンドとオリーブオイルで軽く軽く焼き上げ、仕上げには最近ハマっているハンガリー、トカイ地方のとても美味しい蜂蜜とレモンを混ぜたシロップをたっぷりかけて落ち着かせます。軽い食感に芳しい蜂蜜とレモンの軽い酸味でいくらでもいただけるようなデザート。水切りしたヨーグルトを添えてアラビアっぽく、旬のパッションフルーツやイチジクを添えてお出ししました。

今回使った蜂蜜、先日ぐるなびのippinのサイトでもご紹介しています。昨年ハンガリーを訪ねた際に出会った美味しい逸品。今回のようにお菓子の仕上げに、またヨーグルトや果物などに添えると最高です。

食材の組み合わせを考える事も楽しいクラスの献立作り。9月も夏の疲れを残さない元気の出るラインアップを考えたいと思います。